時の調停者と始まりの大地
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09-時の調停者と始まりの大地 -調停編-
10/31 - 11/10 22:00
プロローグ
次に顔をあげてみると、そこは見知らぬ洞窟の中だった。プレイヤーを見て、驚く小さな生き物が2匹、目の前にいる。
「わぁ、急に人が現れたよ!お兄ちゃんに聞いた話みたいだ!」
「もしかして、私たちにお力を貸していただけるのですか!?」
状況がわからず、うろたえているところを、無理矢理に両手を引かれ洞窟の外に出る。そこには赤い髪の少女がいた。
「遅い!……って誰よ、そいつ。変なの拾ってこないでよね」
少女の文句に、小さな生き物たちは<冬の国を救った英雄の話>を持ち出し、きっと力になってくれるはずと説得を始める。
「その話、何か懐かしい感じがする……記憶を取り戻すヒントになるかもね。私の名前はイフリータ。それ以外の記憶がないんだけど、アナタ何か知らない?」
とその時、遠くから恐ろしい咆哮が聴こえた。
「あぁ、もう!アイツが来ちゃった!とにかくついて来て!後でゆっくり話、聞かせてよねっ!?」
エピローグ
「思い出した……私、この本を守るためにここに来たんだ。物語世界の礎であり、全てであるこの本。『マスターブック』を!」
エルミンたちもその本を覗き込む。
「ということは、使命完了、ですわね!」
フィーユの嬉しそうな声に、イフリータは頷いた。戦いは終わり、使命は果たされたのだ。
一行は神殿の外に出た。外はすっかり暗くなり、白い雪が降り続いている。
「この本はもともと、赤の一族の神殿にあったものなの」
イフリータが語る。本は遥か昔にこっそりとこの白の神殿に移され、守られてきたのだ。だがそれを狙う奴らが現れた。赤の一族はそれを知り、イフリータをこの国に派遣したのだという。
「ありがとう、(プレイヤー名)。みんなも……!私、すごく感謝してるよ。みんながいたから守れたんだって、そう思う」
照れくさそうに、だけど素直な思いを口にするイフリータがいる。不安と苛立ちの日々を乗り越え、使命を達成したイフリータは、舞い落ちる雪の中でキラキラと輝いていた。
【調停編:完】
10-時の調停者と始まりの大地 -起源編-
11/10 - 11/24 22:00
プロローグ
「まだ師匠に教わっていないこと、たくさんあるのにぃ!」
フレールが泣きじゃくる。誰もそれをたしなめたりなど出来ない。別れを惜しむひと時。しかしそれを邪魔する、巨大な影が現れた。龍だ。
「フィーユ!」
「イフリータさーん!!」
突如現れた龍は、フィーユをくわえると再び高く舞いあがり、羽ばたいていってしまった。何も出来ずにその姿を見送るイフリータたち。
絶望と悲しみで立ち尽くすその背中に、声がかかる。
「どうかしたのか」
振り向くと、そこには銀髪の騎士がいた。傍らに、槍を携えた白い獣人を伴っている。
「何かあったようだな。俺が力になろう」
巨大な剣をドサリと雪の上に置き、銀髪の騎士はそう言った。
エピローグ
「俺がこの世界に迷い込んだ理由……俺も(プレイヤー名)と同じだったんだな。物語世界を旅して救う、それが俺の、俺たちの使命なんだ」
ローランが言う。その隣にはイフリータが少し照れたような表情で、付き添っていた。
「私もローランと一緒に行くことにしたよ。私のこの力、自分のためじゃなくて、誰かのために使いたいから。べ、別にローランのためじゃないわよ!」
赤と白の一族。種族を越えての繋がりがこの世界を守っている。その繋がりを導き、立ち会った、異界の戦士たちを皆が見つめていた。
「なぁ、(プレイヤー名)。遠く離れた別の世界にいても、俺たちは仲間だ。お前とはまた会える……そんな気がしているよ」
まだ旅は終わらない。熾烈な戦いの日々は続くのだ。それを、たくさんの出会いが支えてくれている。仲間が側にいてくれている。
どこかで、誰かが自分を呼んだ気がした。それは合図だ。新しい出会いがまた、待っている。
【時の調停者と始まりの大地:完】
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