空蝉ノ祓イ人
タグ一覧
>最終更新日時:
06-空蝉ノ祓イ人
7/28 - 8/23 21:00
限定探索「片影の里」
ある時、終わりの見えない砂丘を歩いていると、1冊の本が落ちているのを見つけた。
小豆色の表紙はやや色あせてはいたものの、砂丘の上に落ちていた割には日焼けしている様子もない。
不思議に思い、紐で閉じられた表紙を開いてみる。
次の瞬間、(プレイヤー名)たちはどこか懐かしさのある景色の中にいた。
「旅のお方!ご無事ですか!?」
声がした方を見てみれば、そこには白い装束に身を包んだ人物がいた。
「あなたたちはもしや、今この里に辿り着いた方なのですか?見たところ、腕の立つ方々とお見受けできる……もしよろしければ、この里で起きている異変をともに調べてはくださいませんか?」
探索開始
プロローグ
「ここから並々ならぬ妖気を感じます……。私の名はミコト。妖にさらわれた姫を救うべく、この里に戻ってきたのです」
ミコトは(プレイヤー名)に力を貸してほしいと言う。確かにこの屋敷にひとりで向かわせるのは心配だ。(プレーヤー名)は助太刀を引き受けることにした。
朽ち果てた屋敷の中を探索していると、とある部屋で巨大な蜘蛛の巣を見つける。そこには姫ではなく、幼い女児が捕われていた。
「おにいちゃんたち、だぁれ?」
名と目的を伝え、問い返すと、女児は自分の名前も、何処から来たのかも、何故ここにいたのかも、何もかもを覚えていないと告げた。
妖にさらわれた恐怖のせいかもしれない。人気のないこの里にひとりでいさせるのは危険だ。この際いっしょに行動したほうが安全だろう。
「とりあえず呼び名がないと不便ですね……『ワスレグサ』という名前はどうでしょうか」
ミコトの提案に閉口し、もっといい名前はないかと再考を要求するが、本人は気に入ってしまったようだ。
「ワスレグサ……わたし、ワスレグサっていうのね!よろしくね、あはっ!」
こうして妖退治の幕が上がった。
エピローグ
ワスレグサは妖に力を奪われた萱野姫だったのだ。
「何もかも、思い出しました。私は萱野……この国の礎たる神樹を護る巫女です」」
ミコトはその真実に驚き慌ててひざまづくが、それを萱野姫が制し微笑んだ。
「私は貴方が護ってくださったワスレグサ。どうかこれからも、私のことを護ってくださいませ……!」
ミコトが晴れやかな顔で(プレーヤー名)に感謝を述べる。
「人は誰しも己の役目の中で、宿命と戦いながら生きるのでしょう。どうか(プレーヤー名)様の宿命が果たされる日が来る事を、この地で祈っております」
屋敷の外から人々の声が聞こえてきた。ミコトが萱野姫の手をとる。この繋いだ手から紡がれる新たな物語は、どのような宿命さえも打ち払うしなやかな力強さを秘めることだろう。
【空蝉ノ祓イ人:完】
アイテム一覧
コメント(0)
コメント
削除すると元に戻すことは出来ません。
よろしいですか?
今後表示しない