陰陽万象記_プロローグ
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story by 佐島但馬
175:陰陽万象記 -易占ノ巻-
開始前
山道を駆ける
その目的とは……?
プロローグ
(プレイヤー名)が目を開くと、そこは山道だった。
どうやら新しい世界に来たようだ。
「……あなたはどこの流派ですか?」
――流派?
何事だろうと(プレイヤー名)が後ろを振り返ると、着物に身を包んだ青年がこちらを見つめていた。
その聡明な面差しにはどこか見覚えがある気もするが思い出せない。
「突然、現れたように見えたので……。陰陽の理を知る方かとお見受けしたのですが……」
(プレイヤー名)は首を横に振ると、青年は申し訳なさそうに謝った。
「そうですか……。申し遅れました。私の名はセイカイといいます……。もし、あなたが陰陽の術者なら心強いと思って声をかけた次第です」
――セイカイ?
(プレイヤー名)はその名に聞き覚えがあった。
かつて、想い人を蘇らせるために、禁断の術を使おうとした陰陽師のことを。
では、この青年は――若かりし頃の……。
驚く(プレイヤー名)の眼前で彼は困ったような顔をして呟いた。
「実は、姫が先日より行方不明なのです。師には勝手に動くなと言われてはいるのですが、姫のことが心配で……。お願いです。一緒に探すのを手伝っていただけませんか? 妖も出る山道です……。なにぶん修行中の身、私一人では心もとなくて……」
どうしようかと考えていたが、セイカイに頭を下げられ、なし崩し的に(プレイヤー名)は山道を進むのだった。
>>姫の手掛かりを探す<<
それでは行きましょうか。
姫の身が心配です……。
とりあえず500里進んでみましょう!
さて、もう一つお願いがあります。
これを預かってもらえますか?
大極掛鞄を1個手に入れました。
それでは参りましょう!
姫の行方を探す
エピローグ
(プレイヤー名)とセイカイは山道で現れる妖たちを調伏しながら、姫の手掛かりを突き止めた。
どうやら山道の先にある祠に、何者かが連れ去ったというのだ。
セイカイたちが石段を登っていると、背後から声がした。
「セイカイ、ちょっと待ちなさいよねー!」
振り返るとセイカイと同じ一門であり、姉弟子のカエデが立っていた。
ぎょっとしているセイカイに険しい顔で叫んだ。
「……勝手なことしてるんじゃないわよ!いい?クウゼイ一門は今、目を付けられているのよ?
アンタが姫を見つけたところで、下手したら、私たちの一門が姫をさらったと言われる可能性だってあるの。ただでさえ、連中は式神と妖の区別もつかないんだから」
「……では、姫が何者かに捕らえられ、殺されるのをじっと待てと?」
「警護の連中に任せればいいでしょう?」
「……任せられないから、動いているのです。残念ですが、この世ならざる者の存在を感じられぬ者たちに何ができます? やみくもに見当はずれの場所を探すだけでしょう。動かなければ、姫は……死ぬかもしれないのですよ?」
穏やかだがセイカイの言葉には、説得力があった。
カエデは大きく息を吐くと呟いた。
「……やれやれ。わかったわ。どうあっても行くなら、私も協力するわよ。アンタの暴走も止められるし……、二人のが効率いいでしょ?」
「そうですか、では参りましょう」
「あのねえ、セイカイ!そういう時はありがとうございます、って言うものなのよ?」
既に道の先を歩くセイカイにカエデの言葉は届いていないのだった。
陰陽万象記 -易占ノ巻-完
若き陰陽師は姫を
取り返せるのか?
取り返せるのか?
story by 佐島但馬
176:陰陽万象記 -調伏ノ巻-
開始前
姫の行方を追った
セイカイの前に
現れた者とは……?
狛妖を倒そう‼
プロローグ
セイカイと(プレイヤー名)たちはカエデと共に山道を登っていく。
強い妖気が漂ってくるのを感じる。
「どうやらこのあたりみたいだね……」
「そうですね……。カエデさん、背後から来るっ!避けて!」
セイカイの声にカエデは即座に反応し、横に飛んだ。
刹那、二つの白い風がカエデとセイカイの間を吹き抜けた。
やがてその風はぐるぐると二人の周りをまわると、ゆっくりと人の姿と獣の姿になる。
「へえ、臭いな、と思ったら、陰陽師か……。臭いわけだね、おにい……」
少女の姿をした妖が妖獣に向かって囁いた。
「あなたたちですね、姫をさらったのは……。返していただきましょうか」
セイカイの言葉に妖の少女は微笑んだ。
「残念。とっくに腹の中だよ」
シロカゲと名乗る妖の言葉にセイカイは小さく眉を上げた。
「いいえ……それはなさそうですね……。人を食べた妖の気とは違います。どこかに隠していますね?」
「チッ。つまらねえヤツだ。だから陰陽師って嫌いなんだよ。人の分際で訳知り顔にしやがって!」
「あなたが私のことを嫌いかどうかは今は問題ではありません。大事なことは姫の居場所……。まあ、いいでしょう。素直に言わないのなら調伏するだけです。とびきり痛くね……」
セイカイの言葉にシロカゲが怒気をはらんだ声で傍らにいる鋭い牙の妖獣に囁く。
「おにい、アイツ生意気なこと言ってるよ……。私らを調伏だってさ。むかついたから、引き裂いてやろう!ゆっくりジワジワね!」
その言葉に妖獣もグルルルルと唸り声を上げた。
セイカイたちは冷静な顔で符を構えてシロカゲたちを睨みつけるのだった。
>>姫を取り返す<<
オサカベ姫はここに……。
さあ、行きましょう!
助け出すのです!
姫を取り戻す!!!
エピローグ
(プレイヤー名)のおかげで、シロカゲたちの連携攻撃を防いだ。
その隙に作りだした結界でセイカイはシロカゲたちを閉じ込めた。
「さあ……。素直に姫の場所を言わなければ存在を禁じます。無に戻しましょう。そうなれば、もう二度と妖として復活はできませんよ?」
「くそっ……。やめろ……。それだけは!わかった、言う!言うよ!お堂の中だ……嘘じゃない!」
セイカイがお堂の中にいくと、オサカベ姫は静かに眠っていた。
「屋敷の生活がつまらないっていうから、連れ出してやっただけだ……。食べる気などない!お前ら陰陽師が嫌いだから嘘を言っただけだ!」
セイカイが揺り動かすと、オサカベ姫はそっと目を開ける。
「大丈夫ですか、オサカベ姫……」
「セイカイ!どうしてここにいるのです……」
セイカイがこれまでの事情を話すと、オサカベ姫はため息をついて言った。
「妾はシロカゲさんたちに頼んでここに連れて来てもらっただけです」
「……頼んで? どういうことですか?」
「……嫌なのです。もう、政権争いを見るのも……。鳥や獣のように自由に生きたい」
オサカベ姫の言葉にセイカイは静かにうつむいた。
「……自由は許されないのです。姫……」
「いつか廊下で会った時に、お主からもらった折り紙だけが心の拠り所だった……。でも、それも捨てられてしまってな……」
「また作りますよ、姫……。さあ、戻りましょう。その前にこやつらを調伏していきます」
セイカイはシロカゲたちを睨んだが、オサカベ姫が止めた。
「見逃してやってくれぬか?あの子らは……妾の願いを叶えてくれただけなんじゃ」
その言葉にセイカイは肩をすくめ、シロカゲたちに二度と悪さをしないように誓わせると、屋敷へ進むのだった。
陰陽万象記 -調伏ノ巻-完
戻ったセイカイを
待ち受ける難題とは?
待ち受ける難題とは?
story by 佐島但馬
177:陰陽万象記 -求道ノ巻-
開始前
陰陽師の力を
示すことができるのか?
プロローグ
セイカイは(プレイヤー名)と共にオサカベ姫を連れて帝の住まう屋敷に帰ってきた。
責任をもって送り届けたものの、セイカイに対しての視線は冷ややかだった。
カエデが危惧した通り、セイカイが妖を呼び出したのではないかと大臣たちは噂した。
「違います……。セイカイは妾のことを心配してくれたのです」
オサカベ姫が何を言おうとも、もはや誰も聞く耳を持たなかった。
それは、これまでセイカイ一派の陰陽師が政治力を持ちすぎたことも原因でもあった。
その時、屋敷の外で騒ぎが起こり始めた。
どうやら都で妖が出没を始めたらしいのだ。
「セイカイ、ここで調伏し、陰陽師の必要性を解くしかないよ……」
カエデの言葉にセイカイは頷き、都へと向かった。
騒ぎの中心に向かうと、二体の妖が街のあちこちを壊している。
体が虎、尾が蛇の妖が大声で叫んだ。
「逃げ惑う奴らを引き裂くのは最高だな……、エニシ!」
その傍らで烏天狗が興味無さそうにほほ笑む。
「あのね、ヌエちゃん。正直、人の子が泣こうがわめこうがどうでもいいの……。大事にしているウチワだけ出てくればね~」
「ウチワ?お前持ってるじゃないか」
「これじゃないのよ~」
セイカイが妖たちの前で叫んだ。
「都を騒がしているのは、あなたたちですね……。調伏させていただきます!」
叫ぶセイカイを意地悪そうな瞳で見つめ、ヌエが叫んだ。
「へええ、陰陽師ってヤツかー!いいねえいいねえ!そういう生意気な奴を引き裂くのは最高だ!」
ヌエの言葉に、エニシは小さく眉をあげながらセイカイを見つめる。
「なかなか可愛いカオしてるじゃない~。首だけいただこうかしら……」
飛びかかってくる二体の妖を見つめ、セイカイは冷静に術を唱えるのだった。
>>調伏する<<
強い敵を倒せば多くの【陰陽メダル】が貰えることでしょう。
敵の情報は、他のプレイヤー達が「イベント掲示板」で教えてくれるはずです。
決して見逃してはなりません。
イベント掲示板をみる
クエスト……。試練ですね。
巫力を高めるためにも参りましょう!!
妖を調伏する!
帝刀奪回バトル
(プレイヤー名)の力で、妖たちを鎮めたセイカイは不思議に思った。
――なぜ、妖たちが突然、都を騒がし始めたのだろう?
セイカイは一連の妖たちの騒ぎに不穏な動きを感じ始めていた。
師のクウゼイは病にふせっている。
その隙をついて、何者かが妖を使い、暗躍をしている気がしてならない。
セイカイが考えていると、カエデが駆け込んできた。
「大変なことになったよ……!帝にお納めする刀が盗まれた」
「なんですって?」
都一番の鍛冶師が打った名刀を清め、平和を祈るのがセイカイたち陰陽師の役目でもあった。
しかし、お祓いした刀を妖に奪われてしまったのだという。
「刀を取り返さねば、陰陽師としての威信は地に堕ちるわ……」
「わかっています。その妖から奪い返しましょう」
セイカイたちが橋へと向かうと、しなやかな体で舞うように橋の欄干を跳躍する男がいた。
いや――人間ではない。
間違いなく、漂う気は妖のそれだった。
妖は笛で妖艶な音色を響かせている。
――危うい。これは心を惑わせる魔導の音色……。
セイカイは指で印を組み、妖気を祓うと笛の音を破るような張りのある声で妖に向かって叫んだ。
「そこの妖!刀を返しなさい!それは帝に納めるべきもの!」
「……陰陽師か。なんとも面白いね……。君たち人間の政の争いに、私まで利用されたってことかな」
「利用された?どういうことですか?」
セイカイの問いに妖は首を横に振って呟いた。
「……まあ、どうでもいいことさ。私はネコワカマル……。強い奴とじゃれるのと、光るものは大好きだ……。楽しませてくれよ」
ネコワカマルは静かにほほ笑むと、セイカイに向き合い再び笛を構えた。
満月の輝きを受けながら、セイカイは妖を調伏するため、静かに術を唱え始めた。
刀を奪い返す
結界創造バトル
セイカイは(プレイヤー名)からの力を借りて、帝に納める刀をネコワカマルから奪い返した。
オサカベ姫はセイカイの身を案じて、心配そうな顔でそっと近寄る。
「セイカイ……。其の方のことが心配じゃ……。このまま潜り抜けても何かしら罠を張られ、責任を取らされることになる……。そうなったら……」
「大丈夫ですよ、姫……。私は負けません」
妖たちを封じようと、セイカイとカエデは都に結界を張ることにした。
巨大な結界を作り、三日三晩祈祷し、妖の通り道を別の道へと誘導するのだ。
セイカイたちが祈っていると、突然、雨雲がどこからともなく集まり、雨が降り始めた。
せっかく書いたはずの地面の印も全て流されている。
まるでその結界の箇所だけを狙っているとしか思えなかった。
セイカイが妖気を辿ると、そこには雲を操る妖が佇んでいた。
「濡れてしまえばいい……。濡れて、流れてしまえばいい」
「あなたが結界の邪魔をしているのですね」
「現れたか、陰陽師……。結界は作らせない……」
妖は破れた傘の隙間からそっとセイカイを見つめて、呟くのだった。
結界を作る
猛駆槍士バトル
(プレイヤー名)の力でセイカイはツユフラシを調伏することに成功した。
(プレイヤー名)は結界に異常がないか、セイカイに言われるがまま、他を見て回ることにした。
セイカイは一人、結界を見つめながら考えていた。
――妖を操り、相当な術者が邪魔をしようとしている。おそらくクウゼイ派が気に食わない大臣が雇ったものだろうが……。
考えていると、突如、目の前の空気がぼんやりと歪んで見えた。
その歪んだ景色の先より、何かが自分の方に向かって来るのをセイカイは感じていた。
「我が名はホムラ!我を惑わし、面妖な術で我を妙な世界に飛ばしたのは貴様だな?妖しきヤツよ、覚悟するがいい!」
槍を持った猛々しい姿の男がセイカイを見据えて言った。
セイカイは眉をひそめ、冷静に男を見据えて呟いた。
「貴方を呼び出したのは私ではありません。違う時を生きる方のようですね……。時の理を歪めたということでしょうか」
「このホムラの前で嘘は通用しないぞ!闇の中より見えたのはお前と同じような着物を着ている奴だった!さあ、堂々と立ち合え!」
セイカイが言葉を述べるより早く、ホムラは槍をぶるんと振り回し、怒った様子で向かってくる。
「くっ、聞く耳がないようですね。仕方ありません……。ならば、我が術でお相手しましょう!」
セイカイは符を手に持つと、念を込めてホムラに向かって放つのだった。
敵の動きを封じる
式神呼操バトル
セイカイはホムラを説得し、元の世界に戻した。
そして再び(プレイヤー名)と合流すると、結界に力を注ぐ。
その時、背後から声が響いた。
「何をしておる!また新たな妖を呼び寄せるつもりじゃな!」
振り向けば、太政大臣の息子、ツネヒラがセイカイを睨みつけていた。
「違います……。これは妖を祓う結界……。我らではなく、別の術者が都を乱しているのです」
セイカイが弁明するよりも早く、ツネヒラの傍らより、白い装束に身を包んだ者が現れて叫んだ。
「戯言を。都に妖を呼び寄せたのはお主たちだということはわかっている……。」
その装束を見る限り、セイカイが所属するクウゼイとは別の派、インセイにより術を学んだものだということがわかる。
「何を言うのです……!」
驚くセイカイに現れた陰陽師は叫んだ。
「世を乱すクウゼイ派の者よ、覚悟するがいい!我が師インセイこそが、帝に仕えるべき陰陽師だということを、このトキサメが教えてやろう!」
トキサメと名乗った陰陽師が印を組むと二体の狐が現れた。
おそらく彼の式神だろう。
一度に二体呼び出し、操れるとは相当な術者であることがわかる。
だが驚くべきはそれだけではない――。
トキサメは式神に向かって術式を唱えると、狐たちは武器を持った人の姿へと変化する。
「ビャクダン、サンナ……。お前たちには古き神の力を与えた……。この者に見せてやるがいい」
トキサメの言葉に炎の剣を持つビャクダンが頷いた。
「任せろよ。斬り捨て、焼いてやるさ!この剣でね!」
傍らで輝く勾玉を持つサンナが冷ややかに言った。
「あまり勢い込むんじゃないよ、ビャクダン……。ゆっくり楽しもうじゃないか」
二体の式神がセイカイを囲み、ゆっくりと武器を構える。
――神の力を使った禁術とは穏やかではありませんね。
セイカイは符を宙へと漂わせると、乾いた声で呟いた。
「なるほど。合点がいきました……。全てはクウゼイ一門を失脚させるための罠というわけですか。妖を呼び出し、我らのせいにするとは……手の込んだことを。
貴方たちが後釜に入り、世の実権を握るということでしょうか。世を乱すのはそちらでしょうに……」
セイカイの言葉をあざ笑うようにトキサメは肩をすくめると、背後にいるツネヒラに向かって言った。
「この期に及んでしらを切るとはな!ツネヒラ殿、ご安心を……。術を使い、国を乱す者は私が処罰いたします……。この者より強力な術式でもって」
トキサメが指をはじくと、ビャクダンたちは武器を持ち、一斉にセイカイに向かってくるのだった。
調伏する
獄門召喚バトル
セイカイは(プレイヤー名)の力を借りて、トキサメの術を封じることに成功した。
式神を使えなくなったトキサメは苦悶の表情で呟いた。
「まさか我が術を……破るとは……」
「媒介にしている神器さえ壊してしまえば、式神の力は失われるのは当然……」
セイカイは静かに呟き、それから言葉を続けた。
「さて、貴方たちには都を騒がし、我らを陥れようとしたことを帝の前で話してもらいますよ……」
その時、セイカイは背後に忍び寄る何者かの気配に感づいた。
振り向けば、不気味にこちらを見据える女が立っていた。
「セイカイと言ったな……。クウゼイは良き弟子を持ったようだ……。それに比べて……我が弟子は……」
トキサメは女を見て呟いた。
「……インセイ師匠……。申し訳、ありません……」
「トキサメ、お前には失望したぞ……。理を知る者と思ったが……。我が術の媒介となるがいい」
インセイが術を口ずさみ、印を組むと、黒い影が周囲より現れる。
トキサメは悲鳴を上げ、黒い渦の中に引き込まれた。
「セイカイ。お前のように才ある術者を殺すのは惜しい。だが、クウゼイ一門は葬らねばならぬ」
「貴方が覇権を握り、政治の中枢に居座るため、ですか?」
「……その通り。太政大臣などは必要ない……。全ての理を知る陰陽師こそが政治を仕切ればよい。これほどまでに政が乱れたのは、愚か者たちの意見を取り入れたせいよ。
さあ、セイカイ……。才あるお前には最後の餞別。我が編み出した術を見せてやろう……!」
インセイが手を広げると、渦の中から、錆びた門がゆっくりと現れ、瘴気と共に開いた。
「さあ……。獄卒ゴズよ、現れるがいい!」
のそりと煙の中から現れたのは、牛骨を被り武器を持った女だった。
「なーに?わざわざ、地獄門を開いて私を呼ぶなんて……。ソイツ、よっぽど強いの~?飽きさせないでよね~」
媒介となるような神器を使わずに、地獄の獄卒を直接呼ぶとは――。
「全く呆れますね。禁忌の術を使ってまでも権力を得ようとするとは……!インセイ、許しません!」
セイカイは力強く叫ぶと、符を構えるのだった。
禁術を破る
神誘理示バトル
セイカイは(プレイヤー名)の力を使い、地獄の門にインセイたちを送り込んだ。
錆びた音を立てて、地獄の門は再び閉まると異空に消え失せた。
「これでなんとか……、元に戻りましたね……」
ほっとするセイカイの眼前に突然、眩い閃光がゆっくりと差した。
光は徐々に形を変え、眩い光を身にまとった少年になった。
妖――?
いや、違う……。この聖なる力は妖のそれではない。
「……我はアジュリ。神界と地獄の狭間を見つめる者。お前がセイカイか。人の子が陰陽道と呼び、理を操るそれは元々は神の技。それを読み解き、さらに理を壊して実践しようとする者がいるとはな……」
「アジュリ様……。地獄の門を開いたのはインセイという者です……」
セイカイの言葉にアジュリは目をつぶると、言葉を紡いだ。
「わかっている。地獄の門を呼び開いた術者も不遜だが、それを戻したお前もまた、神界では不遜ともいえる力の保持者なのだ。人の世界は神にとって、箱庭だ……。人が我ら神々と姿が似ているのはそのため。セイカイよ。ただ、箱庭に住む者が死者の世界や、神の世界を読み解くことは真理を知ること……。お前は優れている……。人としてではなく、神界で我が弟子として仕えよ」
「それはすぐに、ですか?」
「そうだ……、猶予はない」
アジュリの言葉にセイカイは首を横に振る。
「……私にはお慕いする方がおります。……その方をお傍で守ると決めております」
「セイカイ。お前のその全てを犠牲にしてもよいという愛は、あらゆる者の運命を変えてしまう。……我を捨てよ」
「……神といえど、お断りいたします」
「愚かな。人の子が、神の誘いを断ることはできぬ……!」
アジュリがゆらりと手を広げる。
瞬間、空気がびりびりと震え、皮膚が粟立つのを感じた。
先ほどのインセイとは比にならない圧倒的な気は、やはり神のもの。
――私がいなくてはオサカベ姫は守れない……。政の材料にされてしまうだけだ。
セイカイは静かに目をつぶり、陰陽の知識の全てを使おうと思うのだった。
神に理を示す
エピローグ
アジュリの術を(プレイヤー名)の力を借りて、セイカイは防ぐ。
「見事だ、セイカイ……。ここまで神と互角に戦おうとするとは……。だが、これで終わらせよう」
アジュリは指先に神力をため、眼前の敵を滅する閃光を振るおうとした瞬間、セイカイの前に何者かの影が躍り出た。
それはオサカベ姫であった。
じっとアジュリの方を見据えて、セイカイを守ろうと両手を広げている。
セイカイは驚いた面持ちでオサカベ姫を見つめて叫んだ。
「姫!離れてください」
「離れません……。守れなくとも、あなたと共に死ぬなら……」
アジュリは二人を見つめるとゆっくりと首を横に振り、呟く。
指先で輝いていた光は、すでに消えていた。
「……神にも歯向かう愛か。これほど強い結びつきを見せられてはな……。では、最後にもう一度尋ねよう。セイカイ……、何があろうとその愛を貫く覚悟はできているか」
アジュリはセイカイを見据える。
「できています……」
「セイカイ……。お前のひたむきな愛は人の子の定義では"悪"とみなされるだろう。だが、ひとつだけ希望を与える。お前という存在は、お前の理では思いもよらぬ者たちを成長させることにもなる……」
「思いもよらぬ、とは、大臣たちですか」
「いやいや……。ずっとずっと先じゃ。我が未来視の力を授けた者がお前を待っているだろう……。ここでお前を神界に連れていこうと思うたが……、お前という存在が、新たな希望を育てる芽となるのなら……。それも神の理。優れた術師のお前でもわからぬ理よ」
アジュリは小さく首を振ると、セイカイに向かっていった。
「セイカイ。しばしの安息の時を与える……。今は、愛を育め。いずれ、わかる。幾星霜の時を経れば……」
光と共にアジュリの姿は消え失せた。
セイカイはほうっとため息をつくと、静かにオサカベ姫の手を取りながら、(プレイヤー名)を見つめた。
「……(プレイヤー名)さん、力を貸していただいてありがとうございます。あなたのおかげでこの世界にとどまることができました」
この先に起きる命運を知っている(プレイヤー名)は何も言えず、静かに頷いた。
「あなたが何者かはわかりません……。理の外より現れた方なのでしょう。ただ、これだけは言わせてください。あなたには深く感謝をしています。私の傍らに姫がいる……。この幸福は刹那でも私にとっては永遠です!」
セイカイの言葉にオサカベ姫も頬を赤らめ、静かにセイカイの視線に応える。
二人の絆を見つめ、(プレイヤー名)は静かにほほ笑んだ。
この先の運命を想えば、複雑ではあったが、その抱擁は美しく神々しいものだった。
陰陽万象記 -求道ノ巻-完
story by 佐島但馬
アイテム一覧
扇弓舞桜(攻撃力:400以上) | |
扇のように開き複数の矢をつがえることができる弓。持ち主の聖なる力を注ぐことで、邪悪な敵を自動的に追尾して貫くことが可能。 | |
炎飛の薙刀(攻撃力:350以上) | |
妖力が込められた薙刀。振れば炎の斬撃を飛ばし、遠距離にいる敵も焼き尽くすことができる。 | |
旋風団扇(攻撃力:350以上) | |
由緒正しき天狗の家系に受け継がれる団扇。あおぐだけで突風を呼び出して敵を吹き飛ばすことが可能。また、地面に向かってあおげば、風の力で空を飛ぶこともできる。 | |
【期間】 1月6日 15:00~1月25日 22:59 |
戦闘概要
新春紙卸し双六
新春神卸し双六で玩具に術をかけ、楽しい雰囲気で戦の神を呼び出そう!
ゴールに到着すると、限定ストーリーが解放されます。
さらに、マップ中のすべてのアイテムを手に入れると、レアキャラ祝年・神卸しの儀をプレゼント
●新春神卸し双六を進むには、以下のアイテムが必要です
進撃コマ[陰陽]
回すだけで楽しい気持ちになり、新春神卸し双六内をランダムで1~6進む事が出来る
背進羽子板[陰陽]
遊ぶだけで元気になり、使用すると新春神卸し双六内をランダムで1~6戻る事が出来る
●止まったマスにアイテムが隠されていると、そのマスにあるアイテムをGETすることが出来ます
●進撃コマ[陰陽]や、背進羽子板[陰陽]には1~6ランダムでカーソルを動かすものだけでなく、特定の数カーソルを動かすことが出来るものもあります
●進撃コマ[陰陽]と、背進羽子板[陰陽]はイベント期間中毎日6:00~8:59、11:00~13:59、19:00~21:59の3回あるボーナスタイムにのみ挑戦できる万象タロットで得る事ができます
他にも、調聞呼妖バトルや、山道妖影バトルに勝利した敵によっては、手に入ることもあります
また、イベント期間中のみの限定ショップでも神行獅子舞[陰陽]を手に入れることができます
神行獅子舞[陰陽]
新年の喜びを振り撒く獅子舞。-6~+6まで望むがままに新春神卸し双六内を移動する事が出来る
●全てのマスのアイテムをGETした人には、更にレアキャラをプレゼント
全てのアイテムをGET出来なくても、1度でも終着点のマスにたどり着けば、ここでしか読めないオリジナルエピソードが解放されます
各マスにあるアイテムが手に入るのは1回だけです。再度同じマスに止まっても得ることはできません
新春神卸し双六ができるのは、イベント期間中だけです。イベント終了と同時新春神卸し双六も終了します。また、進撃コマ[陰陽]や、背進羽子板[陰陽]のアイテムも消滅しますのでご注意ください
ゴールに到着すると、限定ストーリーが解放されます。
さらに、マップ中のすべてのアイテムを手に入れると、レアキャラ祝年・神卸しの儀をプレゼント
●新春神卸し双六を進むには、以下のアイテムが必要です
進撃コマ[陰陽]
回すだけで楽しい気持ちになり、新春神卸し双六内をランダムで1~6進む事が出来る
背進羽子板[陰陽]
遊ぶだけで元気になり、使用すると新春神卸し双六内をランダムで1~6戻る事が出来る
●止まったマスにアイテムが隠されていると、そのマスにあるアイテムをGETすることが出来ます
●進撃コマ[陰陽]や、背進羽子板[陰陽]には1~6ランダムでカーソルを動かすものだけでなく、特定の数カーソルを動かすことが出来るものもあります
●進撃コマ[陰陽]と、背進羽子板[陰陽]はイベント期間中毎日6:00~8:59、11:00~13:59、19:00~21:59の3回あるボーナスタイムにのみ挑戦できる万象タロットで得る事ができます
他にも、調聞呼妖バトルや、山道妖影バトルに勝利した敵によっては、手に入ることもあります
また、イベント期間中のみの限定ショップでも神行獅子舞[陰陽]を手に入れることができます
神行獅子舞[陰陽]
新年の喜びを振り撒く獅子舞。-6~+6まで望むがままに新春神卸し双六内を移動する事が出来る
●全てのマスのアイテムをGETした人には、更にレアキャラをプレゼント
全てのアイテムをGET出来なくても、1度でも終着点のマスにたどり着けば、ここでしか読めないオリジナルエピソードが解放されます
各マスにあるアイテムが手に入るのは1回だけです。再度同じマスに止まっても得ることはできません
新春神卸し双六ができるのは、イベント期間中だけです。イベント終了と同時新春神卸し双六も終了します。また、進撃コマ[陰陽]や、背進羽子板[陰陽]のアイテムも消滅しますのでご注意ください
因縁術士バトル!
探索中に、大極掛鞄が手に入ることがあります
大極掛鞄は、調聞呼妖バトル・山道妖影バトルで勝利すると得ることができます
また、一定条件を満たすとイベント期間限定1日3回のログインボーナスでも得ることができます
イベント期間中に集めた大極掛鞄の数に応じて豪華賞品をプレゼントします
大極掛鞄を所持していると、それを狙う巫弓者カエデとの因縁術士バトルが発生します
大極掛鞄を所持した状態で、探索していると巫弓者カエデが一定速度で大極掛鞄を奪うために追いかけてきます
巫弓者カエデに追いつかれると、集めた大極掛鞄を奪われてしまいます
大極掛鞄を奪うと巫弓者カエデはそのまま逃げ出すので、今度は巫弓者カエデを追いかけて奪われた大極掛鞄を取り返しましょう
帝刀奪回バトル 詳細
結界創造バトル 詳細
1月10日 15:00 ~ 1月13日 12:59の期間で、結界創造バトルを開催します!開催中はツユフラシが討伐対象として現れます
<紫陽花小物入れ集めてアイテムGET>
戦闘中にツユフラシから時々、紫陽花小物入れを得ることがあります 集めた紫陽花小物入れの数に応じて、レアキャラや豪華アイテムをプレゼント
<紫陽花小物入れ集めてアイテムGET>
戦闘中にツユフラシから時々、紫陽花小物入れを得ることがあります 集めた紫陽花小物入れの数に応じて、レアキャラや豪華アイテムをプレゼント
猛駆槍士バトル
1/13 15:00 ~ 1/16 12:59の限定で、龍虎駆者ホムラが討伐対象として登場する猛駆槍士バトルを開催いたします
猛駆槍士バトルは、開催期間内に全ての協力バトルで与えたダメージを競うデイリーランキングです
ランキング上位に入ると龍虎駆者ホムラや猛武戦人ホムラをGETできます
さらに1/13~1/16の期間中に与えた総ダメージ数を競う総合ランキングも開催
上位にランクインした方には猛武戦人ホムラをプレゼント
召笛[龍虎駆者ホムラ]
勇猛なるいくさ人、ホムラを呼び出す笛。使用すると友情モードで助けに来てくれるキャラを龍虎駆者ホムラに変更することができる。変更中は友情モード発動時に与えるダメージが5%UPする。協力バトルイベントでのみ使用できる。効果は使用したイベント期間中有効。
猛駆槍士バトルは、開催期間内に全ての協力バトルで与えたダメージを競うデイリーランキングです
ランキング上位に入ると龍虎駆者ホムラや猛武戦人ホムラをGETできます
さらに1/13~1/16の期間中に与えた総ダメージ数を競う総合ランキングも開催
上位にランクインした方には猛武戦人ホムラをプレゼント
召笛[龍虎駆者ホムラ]
勇猛なるいくさ人、ホムラを呼び出す笛。使用すると友情モードで助けに来てくれるキャラを龍虎駆者ホムラに変更することができる。変更中は友情モード発動時に与えるダメージが5%UPする。協力バトルイベントでのみ使用できる。効果は使用したイベント期間中有効。
式神呼操バトル 詳細
1/16 15:00 ~ 1/20 12:59の間、式神呼操バトルを行います
期間中に出現する陰陽之者達と戦闘し、見事打ち勝つと陰陽メダルを獲得できます
各陰陽之者達との戦闘で13万枚の陰陽メダルを得ると、それぞれの陰陽之者達をプレゼント
【式神呼操バトルランキング】
各陰陽之者達との戦闘で得た陰陽メダル枚数によるランキングを実施します
ランキング上位者にはレアキャラをプレゼント
ランキングは、期間毎に行われる式神呼操バトルデイリーランキングと、式神呼操バトル開催期間(1/16 15:00 ~1/20 12:59)を通して行われる式神呼操バトルランキングがあります
期間中に出現する陰陽之者達と戦闘し、見事打ち勝つと陰陽メダルを獲得できます
各陰陽之者達との戦闘で13万枚の陰陽メダルを得ると、それぞれの陰陽之者達をプレゼント
【式神呼操バトルランキング】
各陰陽之者達との戦闘で得た陰陽メダル枚数によるランキングを実施します
ランキング上位者にはレアキャラをプレゼント
ランキングは、期間毎に行われる式神呼操バトルデイリーランキングと、式神呼操バトル開催期間(1/16 15:00 ~1/20 12:59)を通して行われる式神呼操バトルランキングがあります
獄門召喚バトル 詳細
1/20 15:00 ~ 1/24 12:59の期間限定で階級別タイムリーランキングを開始致します
期間中はゴズ、インセイが討伐対象として登場します
【上位階級を目指そう!!】
上位2階級は勝ち抜いた人のみが参戦出来る特別な階級となります
この特別な階級は、より豪華な賞品が獲得出来るので是非挑戦してみてください
【開催時刻】
階級別タイムリーランキングでは、1時間で与えた総ダメージ数を階級別で競います
開催時刻は以下の通りです
期間中はゴズ、インセイが討伐対象として登場します
【上位階級を目指そう!!】
上位2階級は勝ち抜いた人のみが参戦出来る特別な階級となります
この特別な階級は、より豪華な賞品が獲得出来るので是非挑戦してみてください
【開催時刻】
階級別タイムリーランキングでは、1時間で与えた総ダメージ数を階級別で競います
開催時刻は以下の通りです
神誘理示バトル 詳細
1/24 15:00 ~ 1/25 22:59限定で能仏神アジュリが現れ、最後の戦いが行われます
期間中45万枚の陰陽メダルを獲得した方には能仏神アジュリをプレゼント致します
さらに0時、8時、12時、15時、19時、21時、22時台に各1回ずつ、全導仏神アジュリが討伐対象として出現します
期間中45万枚の陰陽メダルを獲得した方には能仏神アジュリをプレゼント致します
さらに0時、8時、12時、15時、19時、21時、22時台に各1回ずつ、全導仏神アジュリが討伐対象として出現します
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